ぼーっとして北の雨

日々思いついたことを書いていきます。興味は、社会、障害、福祉、スウェーデンなどです。留学して以来、時々スウェーデンを訪ねています。Bo(ボー)はスウェーデン語で住むという意味の言葉です。ぼーっとした生活のなかで、よりよい社会のあり方について考えていけたらと思います。よろしくお願いします。

障害者団体を訪問

街の障害者支援団体を訪問。支援センターの窓口があるとのことだったので、アポなしで突撃。前まで行くと、部屋の中から話し声が聞こえて、取り込み中かなと躊躇したが、程なくして中から人が出てきた。廊下で「すみません」と声をかけて、事情を説明。午後に時間があるとのことで、再訪の約束をもらえた。ご厚意に深く感謝。
 
窓口のあった建物は、全体に各種社会組織・連盟の事務所が入っている専用の場所。障害者スポーツ団体の事務所、喘息の団体、など。受付もあり、この建物自体が組織によって運営されているようで、団体同士のつながりや活動の活発さを感じさせ、すごいなと感じる。日本でこのような建物に相当するものはあるだろうか、各種社会組織の事務所が集められているような場所。自治体の役所ではなく。詳細をあとで確認しよう。
 
 
午後には、視覚障害者の団体を紹介していただいた。この団体は、全国組織、県組織、自治体組織という風に組織されているものの一つだ。職員の人と気さくに話をさせてもらった。私の自己紹介や今後の予定を話したあとは、私の方に質問の準備がなかったこともあり、日本や日本語など関係ない話に。しかし、楽しく話をすることができて、互いに親近感を持つことができたと思う。それが一番だ。
 また、後日に再訪の約束を得ることができた。質問などを準備していきたいと思う。学生や失業している視覚障害者への支援を行なっているという。視覚障害のある方々とは、実は日本でもつながりがない。
 
 
さらに、夜には、聴覚障害者の団体の運営会議に参加させていただいた。「スウェーデンの障害者福祉を勉強しに日本から来ました」と自己紹介すると、みなさん笑顔で受け入れていただく。会議を始める前に、コーヒーやサンドイッチを食べながら話す。今日はメンバーの一人が誕生日ということで、ケーキまで。スウェーデンでは、ちょっとしたタイミングでコーヒーや軽食を取ることが多く、これがフィカ(Fika)と呼ばれる。食べ終わった頃に、会議が始まる。和やかな雰囲気でありながら、議論が始まると、順番に勢いよく発言していく。声にも熱を感じる。帰宅後にクリストファーに様子を説明して「スウェーデンの民主主義を感じた」と言うと、彼も「そうだね、議論が好きだね」と笑う。
 
 
ただ、速いスウェーデン語はなかなか聞き取り辛く、分からない部分も多かった。そんななかで、意識していたのはみなさんのコミュニケーションの仕方。補聴器を使っている方が多い。それから、補聴器にダイレクトに届くようになっているマイクと機器。それから、要約筆記の方が2名いて、発言内容が、机上にある3つのタブレットに表示されていく。これには私が一番助けられていたかもしれない。話した内容は、(個人情報保護のため?)記録されずに消去されていく、とのこと。それから、時折手話で話している人たちもいた。
 
また、「発言権は手を挙げてから議長が指名したものが得る」というルールがあることを最初に説明してくれた(他方で、実際にはそんな悠長さはなく、誰かの発言が終わるとすぐに誰かが手を挙げてマイクが回って、というかたちに進んでいて、議長というよりも各自の配慮で発言の順番は決まっているようだった)。
 他方で、手を挙げているのに議長が気づかずに話を進めようとしているときには、机をどんどんと叩いて、音と振動で注意を向けさせるような場面もあった。
 
このようななかで過ごして、「コミュニケーションのためのいくつものチャンネル・方法を持っている」という感想を持った。この感想は、参加者の方にも会議後の立ち話の中で伝えることができた。聴者との間にも、そのチャンネルがつながっていくといいのだろう。また、日本とスウェーデンとの間で、聴覚障害のある方たちのコミュニケーション方法や生活の違いはどのようなものがあるだろうか、ということを考えていきたい。
 
また、その他にいくつかのアポイントメントを得ることができた。起こったことや感想を淡々と書いたが、お会いした方々の親切さとご厚意には頭が上がらない。こんなに親切にしていただいて、本当にありがたく思う。
 
あまり上手に書けませんでしたが、とりあえずのまとめとして。
 
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